計装士の難易度と合格率を徹底解説|合格ライン・学習のヒント付き

仕事をするサービスエンジニア

今後のキャリアアップを目指して「計装士」資格にチャレンジしたいと考えていませんか?「でも、計装士の難易度ってどのくらい?」と気になる方も多いですよね。


この記事では、計装士試験(1級・2級)の最新合格率や難易度、実際の出題範囲や学習ポイント、合格者・不合格者の体験談、効果的な学習スケジュール例まで、これから受験する方に役立つリアルな情報を現役計装エンジニアが具体的にまとめました。

計装業界でのキャリア形成や資格活用の可能性を最大限広げるために、ぜひご活用ください。

計装士の資格概要や業務内容についてはこちら→計装士とは?1級・2級資格の違い・業務内容を徹底解説【2025年版】


計装士の難易度・合格率まとめ(1級・2級別)

このセクションでは、計装士試験の基本データと難易度、合格率の概要をまとめます。1級と2級はどちらも全国で人気の資格ですが、難易度や合格率にはしっかり差があります。

1級・2級 特徴と資格概要

  • 1級計装士
     主に大規模プラント・ビルの計装設計や現場監督など、上級技術者に必須。主任技術者認定・建設業許可でも有利。
  • 2級計装士
     小~中規模の施工管理や技能者のステップアップに活用可。経験や知識の証明にも。

最近の難易度&合格ライン

  • 難易度:1級=“普通”~やや難、2級=やや易~普通
  • 合格基準:55~65%(年度・得点調整あり)

合格率(全体平均データ)

  • 1級:学科 58%~68%、実地 65%~87% (年度で変動)
  • 2級:学科 59%~68%、実地 73%~93%
    近年は1級・2級とも実地試験の方が合格率が高い傾向です。

ポイント:

  • 2級の方が若干高めだが、毎年安定して合格率6~7割程度
  • 実地試験の方が合格しやすいが、実務経験が活きるため“未経験者は要注意”
  • 1級も2級も「ちゃんと準備すれば合格しやすい」資格の部類

1級・2級の難易度比較と合格に必要な勉強時間

次に、私自身が実際に試験を受けた体験として、1級/2級ごとの難易度の体感ギャップや、必要な知識量・勉強時間目安を整理します。

難易度の違いと合格のしやすさ

  • 1級
     ・出題範囲や設計実務・材料積算まで幅広い
     ・“計装工事の上級技術者”が持つ知識レベル
     ・業界経験&指導監督経験が求められる
  • 2級
     ・知識/経験バランス型の問題が多い
     ・中堅現場担当者レベル
     ・より基礎力や現場感覚が重視

他資格との比較

  •  第二種電気工事士や基本情報技術者よりやや易~同等レベル(1級)

合格に必要な勉強時間の目安

  • 1級
     → 初学者:約3~6か月(50~150時間)、現場経験者:1~3か月(60~100時間)
  • 2級
     → 現場従事者:1か月~3か月(30~60時間)、未経験者はさらに必要

独学合格も可能ですが、日本計装工業会の「技術講習会」受講+テキスト熟読+過去問繰り返しが鉄板の対策法です。

日本計装工業会の「技術講習会」についてはこちら→計装技術講習会

合格のためによく出る出題範囲とポイント

このパートでは、よく出る重要出題分野や合格ライン突破に必要な知識・攻略ポイントを具体的に解説します。

主要な出題科目一覧(1級・2級共通)

  • 学科A:計装一般、計器、計装設計、工事の積算(※2級は積算外)、検査と調整
  • 学科B:工事施工法、安全衛生、法規
  • 実地:工事計画、材料・製品の判定、計装設計、計装工事設計、制御ロジック、積算(1級メイン)

参考:令和6年度計装士1級 筆記試験過去問
参考:令和6年度計装士2級 筆記試験過去問

出題ポイント

  • 最新法令・安全衛生基準(年度ごとに改正チェック必須)
  • 各種図記号や記号化配線読取
  • 制御機器の動作原理、計測機器の働き・選定根拠
  • 工事積算・工数計算(特に1級)、測定調整
  • 実地:実務図面・管理計画書作成など手書き/記述式も頻出

合格ライン(採点基準)

  • 各試験で55~65%以上の正答率が合格基準
  • 筆記は320点満点、実地は230万点(合格の目安として60%の正答率が必要)
  • 試験ごとに合格者率調整が行われる(年度により差あり)

合格するための学習スケジュール例

これから計画的に合格を目指す方へ、合格者実例に基づいた学習スケジュール例を紹介します。

1級(実務経験者向けスケジュール例)

期間内容
受験5~3か月前公式テキストの精読+講習会エントリー
3か月前~2か月前学科過去問→弱点分野の掘り下げ学習
2か月前~1か月前実地の図面・管理計画問題を繰り返し演習
最終月法規・安全衛生の最新改正項目確認、模試で弱点確認

2級向け(現場経験者の場合)

期間内容
3か月前~2か月前公式テキスト通読・重要語句チェック
2か月前~1か月前過去問(3年分)1周回しで満点狙う
~直前法規と安全衛生のみ直前暗記、模試で最終調整

共通アドバイス

  • 週5~10時間の短期集中学習がおすすめ
  • 講習会テキスト・過去問徹底活用+最新改正点に注目
  • 公式模擬問題・予想模試で本番形式の練習を!

まとめ

計装士資格は、計装系現場や将来の現場監督、設計リーダーを目指す方にとって大きなキャリアアップチャンスとなります。1級・2級とも“きちんと戦略的に準備すれば”合格に現実味のある資格といえます。


最新合格率推移や主要出題範囲、合格者の戦略や学習例などを参考に、最初から「独学+過去問+講習」の王道をしっかり実践しましょう。
資格取得が「業界での次のステップ」につながることを願っています。

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サービスエンジニア向け専門サイト【HACOMONO(ハコモノ)】の運営者です。経歴【制御(計装)・IOTエンジニア/Webデベロッパー(副業)】を7年程経て、エンジニアリング会社を起業。保有資格は電気通信主任技術者/計装士/電気工事士etc...。このサイトではサービスエンジニア向けに技術情報やキャリアアップ、転職や独立支援などの情報を発信しています。