エアコン選びにおいてエアコンのカタログに記載されている定格能力は重要な指標の一つです。
この定格能力を理解することで安心してエアコンを選ぶことができます。
この記事ではエアコンにおける定格能力がどのようなものか、なぜ重要なのかをわかりやすく解説し、これからのエアコン選びに役立つ知識をわかりやすく解説します。
エアコンの定格能力とは?基本からJIS規格まで徹底解説
よくエアコンのカタログに記載されている能力についてどのような意味があるのか疑問に思ったことはないでしょうか。
この能力は正式には「定格能力」と言われるもので、実はユーザーが安心してエアコンを購入する上でとても重要な指標です。
まず、エアコンの定格能力についてどのようなものか解説します。
定格能力の定義と重要性

そもそも定格能力とは何か
定格能力とは、エアコンが指定された条件下で発揮できる冷房・暖房の能力(能力)をkW(キロワット)で示したもので、この定格能力でエアコンの性能が知ることができます。
簡単に言えば定格能力は、エアコンがどれだけ室内を冷やしたり、温めたりできるかを表しています。
ちなみにルームエアコンのカタログに記載されている定格能力は実際の能力の平均値で記載されています。
実際にはお部屋の負荷や設定温度によって、能力の下に記載されている()内の能力で運転します。
定格能力が選定に与える影響と重要性
定格能力は、設置する室内に対してエアコンがどれだけ効率的に運用できるかに直結します。
例えばお部屋の広さに対して定格能力が不足している場合、エアコンは十分な冷暖房ができずに居住者の快適性が損なわれます。
逆にお部屋に対して定格能力が過剰な場合、必要以上にエアコンが稼働することで電力消費が増加し、電気代が高くなります。
正しい定格能力の選択は、住居の快適性だけでなく経済面にも関係するのでとても重要なのです。
JIS規格における定格能力(エアコン編)
先ほど定格能力とは、エアコンが指定された条件下で発揮できる冷房・暖房の能力(能力)をkW(キロワット)で示したものであることを説明しました。
では、指定された条件下とは誰がどのように決めているかについて解説していきます。
JIS規格の概要とその意義
製品の定格能力の評価基準については日本産業規格(JIS)によって定められています。
エアコンの定格能力においては次の条件で運転した際の能力をカタログに載せる規則となっています。
定格能力のJIS基準
温度条件
吸い込み空気条件 | 冷房 | 暖房 | 暖房低温 |
---|---|---|---|
室内条件 | 27℃DB 19℃WB | 20℃DB | 20℃DB |
外気条件 | 35℃DB 24℃WB | 7℃DB 6℃WB | 2℃DB 1℃WB |
設置条件
項目 | 基準値 |
---|---|
冷媒配管長 | 7.5m (または5m) |
室内外機の高低差 | 0m |
室内機の風量 | 最大風量 |
このように日本産業規格(JIS)では、すべてのエアコンメーカーに対して同一条件下で運転試験を行い、そこから得られた定格能力をカタログに記載させることで一定の品質を担保しユーザーが安心してエアコンを購入できるようにしています。
エアコンにおける定格能力と定格消費電力の違い

ここでエアコンのカタログで勘違いをしやすい定格能力と定格消費電力について確認しておきましょう。
エアコン選びにおける2つの指標の理解
定格能力がエアコンの冷暖房能力を示す一方、定格消費電力はその能力を引き出すために必要な電力量を示すものです。
消費電力は電気代に直接影響するため定格能力と同様にどちらもエアコン選びには欠かせない指標であり、定格能力と定格消費電力を確認した上でエアコンを選ぶことが重要です。
内部リンクで「エアコン選びに必須!定格能力と定格消費電力の違い」が役立ちます。
まとめ
今回はエアコンにおける定格能力について解説しました。
定格能力はエアコン選びにおけるキーコンセプトです。
正しい定格能力のエアコンを選ぶことで、快適な生活空間を経済的に実現しましょう。